スキークラブ

スキージャンプを近くで見学するとどうなるのでしょうか?

白馬村ジャンプ競技場はトレーニングしている選手とかなり近い距離で見学することができます。

実際に私もスタートエリアに向かうエレベーターの中で、観光のお客さんと会話をすることもあります。

また選手が着地するランディングバーンは選手まで数メートルのところまで近づくことができ、滑空する選手の「音」を聞くことができます。そこでは飛行機と同じ風を切る音がします。

通常見学するお客さんはスタートエリアに向かうことが多いです。しかし観客エリアに移動して、ぜひ音も楽しんでいただけるとジャンプのスピード感が伝わるのではないかと思います。

インスタグラムのほうで真横を滑空する動画を載せますので、ぜひ音を聞いてみてください。(インスタグラムへはこちら

       

山本

7月3日から12日まで志賀高原で夏季合宿を行いました。
今回は青森県を拠点に活動している弘果SRC所属の、土屋選手、横濵選手と合同合宿でした。

2人の選手は世界大会に何度も出場している私のライバルです。普段1人で練習することが多いのでスピード練習などで競い合えることはとても楽しく、刺激になりました。

  

  

また、6、7日には学生との合同練習会にも参加し、男子選手とも一緒に練習する機会がありました。男子選手のスピード感についていけないところもありましたが、前を滑る男子選手が海外のトップ選手だと思いながら練習に取り組みました。

たくさんの選手と一緒に練習する中で、1人ではなかなか気づけない自分の強みや弱みにも向き合うことができました。これから鍛えていかなきゃいけない部分を再確認することができたので今後の練習に活かしていきたいです!

 

そして、合宿といえばおいしいごはん!!

  

弘果SRCの2人と、楽しくお話ししながらのごはんはおいしさ倍増!
毎日のおいしいごはんのおかげでハードな合宿も最後まで集中してやりきることができました。

これからの暑い夏も、いっぱい食べて元気いっぱい頑張っていきたいです!!

 

小林

この写真は白馬村ジャンプ競技場の踏切局面を撮影したものです。

踏切局面とは選手が空中に飛び出す場所でここから着地までの数秒間は陸上から離れることになります。

皆さん、スキージャンプは「恐い」競技だとおもいますか?それともワクワクするような「楽しい」競技でしょうか?

私はどちらも正しい認識だと感じています。

白馬村ジャンプ競技場は私が普段からトレーニングしているジャンプ台の一つです。このジャンプ台は中学生の時に初めて飛んでから10年以上飛び続けています。

その中で観光で訪れたお客さんから「怖くないですか?」と質問されますが、私は正直に「怖いですよ?」と答えています。ですが恐怖だけではなくワクワクした気持ちで次はどこまで飛んでいくのかと楽しんでいます。

       

ではこちらの写真をご覧ください。ここはジャンプ台の一部分を撮影したものになります。

ここはジャンプ台のどの部分でしょうか?

正解は1枚目の踏切局面を撮影したすぐ下になります。

選手はこの高さから自身の身を投げ出して空中へ飛び出します。

私が普段感じている「恐怖」と「ワクワク」した感情は共有できているでしょうか?

この場所に普段立ち寄る機会はほとんどありません。

撮影をしていながら私は「こんなにも高いところから飛び出しているのか」と改めて感じました。

普段何気なく出勤している会社でも見慣れてしまった物が多いのではないかと思います。当たり前ですがトラックやバスの部品も乗用車とは比べ物にならない大きさです。

見慣れることは時に感覚を鈍らせていることもあります。競技は数ミリ感覚がズレることで大きなミスに繋がります。

感覚を研ぎ澄ますためにも現状把握は必要だと感じました。

        

山本

スキージャンプのトレーニングは実際に飛ぶだけではありません。

陸上で動作確認やウエイトによる筋力アップをクロスカントリー強化と同時進行で行っています。

さらに1シーズン1~3回は実際のジャンプに近い感覚でトレーニングのできる風洞という施設に行くことがあります。この風洞では機械で設定した風が自分の方向へ向かってくることで実際のジャンプに近い体験ができます。

スキージャンプは時速70km~100kmのスピードが出るため、風速を変えながら多種多様なジャンプ台をイメージしたトレーニングができます。

また実際のジャンプより安全な状況で普段より大きな挑戦を行えることが最大の特徴です。

最近の私は理想と現実に大きなズレがあるのではないかと感じる場面が多くなっていました。

しかしジャンプでその課題に取り組む時間は1回につき10秒程度しかありません。

そこでジャンプスーツをあえて変更することでこの課題に向き合えるのではないかと考えました。

ジャンプスーツに似ているウェア…

見つけたのはクロスカントリーに使用するレーシングスーツでした。

風洞ではジャンプスーツより風通しが良いため理想に近い動作をしなければスキーがばらつくことがわかりました。

今回の挑戦は実際の道具と異なる物を使うことで、私の課題克服がジャンプレベルの上昇に繋がると確信できました。

冬季は日本代表ウェア着用が多く日野のレーシングスーツを着用する機会が少ないです。今回はジャンプの課題に向けた道筋とレーシングスーツの新たな使い道が見つかったトレーニングとなりました。

次回は今回の感覚を忘れないよう実際にラージヒルにて体に馴染ませていきたいと思います。

       

山本

最近ウエイトトレーニングで取り組んでいるのは、
「瞬発的に大きな力を出すこと」

種目によっては3秒でゆっくりおろして、1秒で瞬発的に力を発揮する練習をしています。しかし、一人で練習していると気づかぬうちにおろすのが早くなったり、力の発揮が遅くなったりしてしまいます。

トレーニングの質を上げるためにも、「何か一定間隔で音がなるものないかな。」と考えていました。

  

そこで思いついたのが、

「メトロノーム」

メトロノームは、主に音楽の速度をはかるために使われる道具です。私が使っているのは電子メトロノームなので「ピッ、ピッ、ピッ」と一定の感覚で音を刻んでくれます。

  

実は小学生の時6年間ピアノを習っていたので、その時使用していたものを使っています。(難しい曲は弾けませんが、最近も街中でストリートピアノを見かけるとたまに弾いています。かっこいい曲弾けるようになりたい、、、)

いざ練習で使用してみると、感覚ではない一定のリズムでできるので自然と追い込むことができました。

ウエイトトレーニングには欠かせない相棒ができました。

  

ウエイトトレーニング以外も一人で練習する時が多いので、いろいろなものを活用して工夫しながら自分で自分を追い込める環境を作っていきたいです!!

 

小林

私はこれまで10年以上ジャンプを飛び続けながらも、さらに進化を目指してジャンプ練習する私は普段のジャンプで気づいたことがあります。

それはジャンプ練習で自身の課題に対して取り組むことが多いですが、スキージャンプはその日の「気分」で練習しているのではないかということです。

スキージャンプは環境に左右されるスポーツであり主に「風」に大きく影響されます。

進行方向から向かってくる「向かい風」はジャンプにとって有利な風であり、反対に後ろから押される「追い風」は不利な風になります。

ジャンプ台が同じでも天候や季節によって風向はさまざまで、1本ごとの練習はスタートゲートを都度変更しながら練習を行っています。

スタートゲートを低くすると助走スピードが遅くなり遠くに飛ぶための飛行曲線が短くなります。飛行曲線が短いことで飛距離を出しずらくなります。

選手は普段の練習で自身の力量を図りながら「風」を目視で確認してスタートゲートを個々に決めます。

飛距離を出すことは気分が良くなりやる気が上がりますが、ジャンプでは遠くに飛ぶほどケガのリスクが大きくなります。

私は普段の練習でその日の「気分」によって「やる気」が下がらないよう、スタートゲートをうまく調整するようにしています。その際ジャンプ台の左右どちらかにある風向計を目視で見ています。

試合中に追い風で飛距離を出すことは高いレベルの技術を持っていることになります。また向かい風は大きな飛距離が期待できます。

皆さんも応援に来ていただく際にぜひ「風」を見ていただけると競技がより楽しめるかと思います。

       

山本

今年も信越トレイルを利用してトレーニングをしています。

先日は涌井から桂池周辺をランニング。
信越トレイルは低い山や池、湖がたくさんあるコースなので、ひとつの目的地に着いた後も「次はここ!」と目指す場所があり、楽しくトレーニングができます。

この日も、涌井-富倉峠-ソブの池-黒岩山-桂池とたくさんのスポットを巡ることができました。

 

コースの途中には入山者をカウントする計測器が置かれています。どれくらいの人が私と同じように信越トレイルを楽しんでいるか分かるので、なんだか嬉しい気持ちになります。 

計測器を見つけ、押そうとすると100の数字が!!
「記念すべき100人目の方うらやましいっ!」 と思いながら101を押してきました。

  

   

信越トレイルは全長110kmあるので、まだ走ったことのない区間もあります。知らないところを走るのはとてもワクワクするので他の区間にも挑戦していきたいです!!

  

小林千佳

スポーツ選手が最も輝くのは各選手が目標としている大会でスポーツしているその瞬間だと思っています。

その輝く瞬間はほんの一瞬です。

私の競技ではスキージャンプが10秒程度。クロスカントリーが最長30分です。

つまり約30分という短い時間のために人生を注いでいることになります。

私は普段の練習で失敗をより多くするようにしています。もちろんケガをしないように注意しながらではありますが…

失敗は競技力向上につながる土台作りで欠かせないものです。

ただし意図した失敗とそうでないものは区別する必要があります。

こちらはローラーで転倒してしまった時の写真ですが、不意な事故で失敗とはかけ離れたものです。

夏の道具はスキーの感覚に似せて作られているため、冬のような攻めの姿勢で練習すると金具が引っ掛かり転倒します。

今回は多少のケガで済みましたが条件がそろえば骨折などのリスクがあります。

冬から夏へ頭のスイッチを切り替えることで思いがけないケガは防いでいかなければなりません。

頭を切り替えるためにも今回の苦痛は良いものだと信じて、競技向上のために失敗を繰り返していきたいと思います。

       

山本

先日私にとって非常に苦痛な時間を乗り越えてきました。

それはサマージャンプのトレーニング再開です。スキージャンプが「嫌い」というわけではなく、サマージャンプ1本目が「苦手」という意味です。

最終戦から数か月、普段の生活では全く感じることのないジャンプの感覚が薄れていくことは私の恐怖心を引き立てます。

「いつも通り飛べるだろうか…」

気合を入れたサマージャンプ初日は強風によりトレーニングをキャンセル…

少しホッと気持ちが落ちついた自身に落胆しながら2日後に再挑戦。

雨から晴れに代わるとの天気予報とは想像できないほどシトシト雨が霧のようになりファンタジー世界のようでした。

ウォームアップをして私の命を任せる道具の最終チェックが終わったころで、私の心臓は緊張で飛び出ていました。

スキーを担いでスタートエリアへ到着し、ジャンプ台を見下ろしたとき涙がポロリ…

まさか恐怖心で泣くとは夢にも思いませんでした。

涙目になりながらの1本目はK点を少し超えたまずまずのジャンプでサマーシーズンをスタートさせました。

スキージャンプは皆さんが感じる「恐怖」と同じような感覚を私も持っています。

慣れることで恐怖心が薄れますがサマーシーズン1本目はメンタル崩壊しています。

いつになっても初心を忘れないことは重要ですが、ワクワクした状態でシーズンインしたい27歳です。

       

山本

5月26日に開催された「たかやしろトレイルランニングレース」に出場しました!

今回のレースは、標高1351mの高社山を頂上まで5㎞で駆け上り、後半は下りや平地を走る12㎞のレースです。(ラストにはもう一度上りがあってそれがかなりキツイです、、、)

中学生の頃から毎年恒例になっているこのレース。大会に出場している選手と競い合うのはもちろんですが、私が毎年闘っているのは「昨年の自分」です。

毎年同じコースで開催されるため、「今までの自分を超えたい!」という思いで自身の記録にタイムアタックしています。

クロスカントリースキーは天候や雪質によってタイムが大きく左右されるため、記録の更新というものがありません。そのため、今回のように記録に挑戦するレースはいつもと違うワクワクがありました。

スタートしてから前を走る選手を追いかけると同時に、時計をチェック。「つらくても我慢だ」「まだいける」と自分に言い聞かせて走り続けました。

  

結果は、1時間21分54秒 女子の部で優勝!

タイムも昨年の記録から1分36秒短縮!!

  

1時間20分切りを目標としていたので、悔しさはありますが昨年の自分に勝って優勝することができ嬉しかったです!

来年も自分への挑戦は続きます!!!

 

小林千佳