イタリア海外遠征➀
2025年10月02日
9月中旬よりイタリアにて海外遠征に参加しました。
イタリアと聞いてピンときた方は「正解です」。今遠征の目的は今シーズン行われるオリンピックの会場視察とオリンピック時に使用するジャンプ台を使ったプレ大会参戦でした。(クロスカントリー会場は冬季のみ使用可能)

現地到着後3日目からジャンプ台にてトレーニングを行いました。ジャンプ台に到着して感じたのは「完成してはいる」といった複雑な感情です。まず到着してジャンプ台を見上げると作業用の大きなクレーンが2台、私の視界へ入ってきました。さらにジャンプ台の周りで多数の重機が動いているそんな状態でした。見た目ではまだトレーニング行えないと言われても納得できるレベルです。そんな中トレーニングに関して通常通り行えたのはジャンプ台役員の皆さんへ感謝しかありません。

このジャンプ台はワールドカップでも使用していましたが、オリンピック開催決定と共に改修工事のため数年間使用ができませんでした。実際にトレーニングを行って感じたのは近代的なジャンプ台であるということです。古いジャンプ台は横から見ると縦長な設計です。斜度を付けてスピードや飛距離を出す設計のため、スタートゲートにもよりますが多少のミスもカバーできます。
オリンピックで使用するジャンプ台は近代的な横長の設計で飛距離を出しづらいのが特徴です。斜度を緩くすることで獲得スピードが低速になり、小さなミスが飛距離に大きく影響します。また着地の斜度が緩く設計されているため、感覚として地面が平らに見えることで着地が難しい特徴があります。
昨シーズンから飛型点の着地姿勢の完成度がより重視するようになったため、斜度が緩いジャンプ台は減点につながります。その状況下で高得点を獲得することが目標に近づく最善となります。今回の遠征で飛距離を出しながらトレーニングを行えたことは本番でも優位になると感じています。
また今現在のジャンプ台は飛距離を出すのに抵抗が少ない私にとって当日のジャンプ完成度によっては非常に相性が良いと感じました。プラスティックから雪に変わると多少のズレがあるかと思いますが、オリンピックが楽しみになった今遠征でした。
次回はオリンピックに出場する可能性がある選手が多く集まったサマーグランプリ大会について記事を投稿しようと思います。
山本