蔵王ジャンプ大会2025
2025年09月02日
8月21日に行われた全日本スキー連盟A級公認 サマースキージャンプ2025山形蔵王大会ノーマルヒル競技(HS10 2 m)に参戦しました。
スキージャンプを専門としている選手が大勢いる中で結果は15位となりました。
蔵王のジャンプ台は助走局面の斜度が緩くジャンプ台の重力を感じづらい近代的な構造です。以前まで主流だったジャンプ台は助走を開始して数秒後に飛び出し角度へ向かって助走レールが大きくカーブしています。そうすることで選手の体に重力+遠心力がかかりバネを両脇から抑えたようなパワーを溜めることができます。
一方で蔵王のジャンプ台はスタート地点の斜度が他の台よりも緩いことで感覚として重力のパワーを感じることなく通過してしまいます。
私のジャンプは助走レールがカーブする局面でパワーを溜めて、その力を使うようなイメージが根強く残っています。
私が蔵王のジャンプ台を無意識で飛躍すると遠心力が少ないため、他の台と同じようなポジションへ勝手に体が反応してしまいます。勝手に反応してしまうことで少ないながらも溜まっていたパワーが抜けてしまい、思うような踏切が行えず飛距離を出すことができません。
私にとって蔵王のジャンプ台は私の課題にぴったりなジャンプ台です。ワールドカップでは会場が毎週変わるのでジャンプ台も週1回で変わります。多種多様なジャンプ台でも同じレベルをキープすることが求められる難しい競技です。これはビックイベントも例外ではなくそこに合わせた強化練習は時間が限られています。多様なジャンプ台でパフォーマンスレベルをキープすることはシーズンを戦い抜くためには特に気を付けなければなりません。
そんな意識を持って臨んだ今大会は一言で表すと「大失敗ジャンプ」です。わかっていても良くないポジションに入ってしまいました。
しかし正直なところ今大会が失敗ジャンプでよかったと思います。自分にはまだやれることが多いと実感することでシーズンまで時間は限られていますが、成長が楽しみになった今大会でした。今週末は新潟県妙高市で行われる通常のジャンプ台で試合を行う予定です。
次回はどんなジャンプをするのか自分が楽しみです!
山本